IN HOC SIGNO VIINCES
この印によりて汝は勝利せん
Empress Karnha
(2005.JULY)
ヨヨ様とエンプレスカーナとロイヤルガウン…のつもり。
ちょっとタロットカード風というかミュシャ風にしてみようかなと思っていましたが、
仕上がってみると徹しきれていなくて、そう強烈にミュシャっぽくもないかも知れません。
私は個人的には、ビュウが不幸だとか孤独な人だという印象はあまりないのですけども、
むしろヨヨ(しかもエンディングあたりの彼女)に「孤高」という言葉を強く感じます。
そしてエンディングのヨヨにとってはそれも悲哀ではなく、
一人でも晴れやかに歩いていけるんだろう・それが女王としてのヨヨなんだろうなという気がする。
実際にゲームをやっていると誰よりヨヨ自身が一番の戦力かつ殺戮者という雰囲気だったりして、
しかも後半のヨヨは、その事実を受け止めた上でなお輝き続ける強さを感じさせるように思います。
それは「血塗られた」というおどろおどろしさではなく、むしろ(北欧神話のヴァルキュリアや
黙示録の殺戮の天使のように)いくら人を殺してもその血で聖性が汚れることはない、
不可侵な美しさゆえの恐ろしさであるような気がしています。
そういえば「伝説のオウガバトル」で、リッチと組んだプリンセスが
清純なイメージと裏腹に、大量殺戮兵器以外の何者でもなかった事をふと連想したりして。
ミュシャっぽい絵柄というのは、髪をぐるんぐるんにする・輪郭線を太めの線で囲む・
陰影をあまりつけず平面的な塗りにする等のいくつかのポイントを踏めば
とりあえず「なんとなくミュシャみたい」という感じに近づく事はできるのですが。
しかし皮相的にでなく本格的にあの魅力を見習うには、並ならぬテクニックや粘りが必要だったりして
難しい・めんどくさい・おまけに(ミュシャの模倣というのは至る所でやりつくされているので)陳腐に見えてしまいがちで、
困難な道である割にはちょっと割に合わないような…というのが個人的所感です。
でもミュシャの画集を見ていると、やっぱり一度二度くらいは「ミュシャっぽい絵」をやってみたくなる不思議。