鳩は暮に及びて彼に還れり 見よ其の口に橄欖の若葉ありき
ここに於いてノア地より水の引きしを知れり(創世記8-11)
2005年・酉年の年賀状に使ったイラストです。
せっかくの機会だから好きな鳥あれこれを思い切り描きたいと思い、ノアの方舟のエピソードを
題材に決めました。
(もちろん本当は「鳥だけでなくあらゆる動物が舟に乗っている」という物語なのですが、
酉年の年賀状ということでトリだらけ仕様)。
絵の中に描いてあるラテン文の意味は、上記の赤文字の文の通りです。
色の選択や配置は、ところどころ失敗してしまった箇所が多いです。
あと、フウチョウのように雌雄でまったく姿が違う種類の鳥をもう少し入れたかったのですが…
そういう種類の鳥はメスの写真が手持ちの資料に載っていない事が多くて、
どんな外見なのかわからなかったりしたため、けっきょく雌雄同色の鳥が多くなってしまいました。
(つまり、雌雄で色が違う鳥というのは、大抵メスがとても地味な姿なので
オスの写真しか掲載されていない場合が多いのです)
手前のルリコンゴウインコは方舟をかじってノアを困らせたんじゃないかと思う。
本当は「順調に増えろよ〜」という願いをこめてトキやアホウドリも描こうかと思ったものの、
あまりにロコツに日本じみた鳥が聖書のシーンにいるのも変かなと思ったのでやめました。
(まあそういう事を言い出すと、明らかに南極限定なコウテイペンギンとかがいる時点で
とっくにヘンなのですけども)
更にどうでもいい余談。
外国に行くと、方舟に動物たちが乗り込んでいく様子を描いた絵画などをしばしば見かけます。
(特に、ヴェネツィアのサン・マルコ聖堂のモザイクに描かれた、方舟のシーンの絵が本当に可愛くて大好きです)
私は動物が好きなのでああいう絵を見ると楽しい気持ちになるのですが、
「リンダキューブ」をプレイして以来、方舟が主題になっているものを見るといつも必ず
「ネオケニアの動物もこんなふうに自発的に舟に乗ってくれれば苦労しないのに…」
と痛切に思ってしまいます。
「ファンタジア2000」の映画にも方舟を扱ったエピソードがあって、あれも可愛かった。
■■糸玉を辿る■■