730日号






7/30
「少女海賊ユーリ」に関するお知らせを更新しました。
他には絵やWeb用の壁紙などを追加。
それと、なんだか有効活用できていない気がするので
「文書館」を閉鎖しました。


今回のトップ写真は、スペインのブルゴスの大聖堂です。
ブルゴスと言えば、小説「薔薇の名前」の最重要人物
「ブルゴスのホルヘ」が、この地の出身であるという設定に
なっていまして。
私はこの本で初めてブルゴスという地名を覚えたので、
私の頭の中ではその名とあの盲目の文書館長の人物像が結びついて、
どういう所なのかも全然知らないうちからなんとなく
憧れの地という感じになっていました。
(レコンキスタの英雄・エル=シドゆかりの地であるとか、
ブルゴスの大聖堂はスペインでも有数の壮麗さなのだとか、
そういう事はもっとずっと後になってから知りました)

スペインというと、南部アンダルシア地方の暑さが有名なので「暑い国」というイメージが強いように思います。
しかし実際に行ってみると、気候や文化の地域格差が予想以上にはっきりしているなあと実感しました。
最初に滞在したバルセロナは、「鉄板焼きになる〜!」と思うような暑さで天気も良かったのですが、
ブルゴスでは雨と風が強く、しかもとにかく寒かったです。10月初めなのに、まさに真夏と真冬のような違いでした。
上の写真は夕日に照らされた姿で映っていますが、この街の滞在中は晴れ間が珍しかったので
「今のうちに撮っておこう!」と思って撮った写真だった記憶があります。

ブルゴスにしても一年中悪天候だったり寒かったり…という事はないのでしょうし
(たまたま私たちがいた時がそうだっただけかも知れません)
「薔薇の名前」の作者のエーコ氏が、さすがに気候の事まで考慮して設定を作ったわけでもなさそうな気がするのですが。
ともかく私にとっては「ブルゴス=気候の厳しい曇天の街」という印象が強くて、そのイメージは
あの峻厳で禁欲的なホルヘの故郷としてはとても相応しいように思えました。





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