CatsPanicシリーズ |
CatsPanic Vol.10巻発行記念対談
TRA.が発行しているSWORD WORLDリプレイ本、「CatsPanicシリーズ」も'97の夏を以って、十巻目を発行する事が出来ました。
それを記念しておまけ小冊子を作り、コミックマーケット52で新刊を買って下さった方に無料で領布しました。以下はその対談部分を抜き出したものです。
☆はじまりはいつも唐突に… | |
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なーが | …だからね、食品で商売してる側としては、例えデマってのが明白でも客の嫌がるような物は出せないんだよ。 |
夢崎慎 | あっちはカイワレの話で盛り上がっておりますが(笑)対談を始めましょう。 |
ぢょん | やはり時事ネタを初めに入れておくのがこういう場合のセオリー。 |
☆月日は百代の… | |
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なーが | あたしがすごいなって思うのは…ゲームの中だとPCは一年分くらいしか過ごしてないのに、実際のプレイヤーはその間に数年間の時を経てるわけで。してみるとPC達は、数年分の精神成長を一年足らずで成し終えてるんだよ。 |
ぢょん | うちらプレイヤーって成長してんの? |
極楽蜻蛉 | してない(笑) |
なーが | でもロビーナのメンタリティは初めよりかなり面倒くさくなった気がするよ。 |
ゆーこ | 少なくとも冒険者レベルが上がったのは確か。 |
夢崎慎 | ゲーム内時間だと、一年たらずの間に1レベルのキャラが6レベルになってるんだから怖いよね。 |
鳥坂 | 初めの頃なんか、冒険と冒険の間の日数が一週間とか三日だったりしたもんな。 |
なーが | いろんなリプレイ見てるとそのくらいのペースが割と普通なんだけど、実際には三日に一回の割で命がけの仕事なんか…(笑) |
夢崎慎 | 絶対やってらんないって。 |
なーが | 冒険者ってオーバーワーク。こないだ裏磐梯の方に旅行に行った時に思ったんだけど…冒険者の生活を考えてみると、冒険に出るって言ってもそのうち戦ってる時間とか遺跡探索してる時間ってのは実はほんのちょっぴりだよね。あとは一週間とか二週間とか、ずっと歩いてる時間でしょ。 |
夢崎慎 | 目的地までの移動にそれだけ費やしてるんだ。 |
なーが | そう。それってゲームしてるとあんまり気付かないんだけど、かなり特筆すべき事だと思うんだよ。普段それだけ歩いて鍛えてるんだから「今にも倒れそうな病弱なソーサラー」みたいなタイプの冒険者ってほんとはいないんじゃないか、とか。 |
鳥坂 | いや、フィーのプレイヤーを見なさい。あれだけ不健康なのに、平気で夜行登山やってるぞ(笑) |
なーが | うむ、やはりその手の体力は別物か。 |
☆がんばれ女の子! | |
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夢崎慎 | そうそう、今回のアンケートは北海道とか静岡とか、ずいぶん遠くの人から返事が来てたんだよ。なんてインターナショナル(笑) |
鳥坂 | 嘘ついてる嘘ついてる。 |
極楽蜻蛉 | ナショナルは超えてないぞ。 |
なーが | けど、うちはやっぱり男性のお客様が大半だね。 |
ゆーこ | たまに女の子も買いに来てくれるよ。 |
なーが | 別に男性客を冷遇する気はみじんもないけど(笑)もっとRPGに女性プレイヤーが増えてほしいな。 |
夢崎慎 | 今のこの席を見なさい。六人中四人が女だ。 |
極楽蜻蛉 | うちらのPCだって女性人口が高いよ。 |
なーが | でもこういうサークルってそんなにないらしいね。男性ばっかりとか女性ばっかりってのが多いんだそうな。 |
鳥坂 | 男性のみとか女性のみで固まってサークル作ると、その両者の間では交流がなくなるんだよ。女の子のサークルはあんまりコンベンションなんかに来たがらないし。 |
極楽蜻蛉 | 女の子って固まる性質があるよね。 |
なーが | そのへんの話を「女の子だってRPGしたいんだもん!」(※富士見ドラゴンブック)て本がいろいろ扱ってたよ。でもあの本…確かに嘘は書いてないんだけど、あれを全部信じてはいけないと思う。 |
ゆーこ | そう聞くと読んでみたくなる。 |
夢崎慎 | 立ち読みしちゃえ。 |
なーが | あたしはそうした。なんかね、いちおう正しいことは書いてるんだけど…ちょっと違うなあっていう感じ。あそこまで女性プレイヤーを特殊化して書かれると「女性がRPGするってそんなに大変なことか?」とか、やってる側としては思ったんだ。 |
鳥坂 | RPGの初期からはまってる人が書いてるから、今の状況との間に多少ずれがあるんじゃないかな。 |
なーが | そうかも。かなり年季の入った女性ゲーマー陣が執筆してるらしい。 |
鳥坂 | もっとひどいコラムが、以前コンプRPGに載ってたよ。「男性ばっかりのサークルを破滅に持ち込む女性ゲーマーがいて、彼女はサークルの責任者とくっついて他のメンバーの悪口を言いまくる」とか何とか。 |
ゆーこ | まるでビートルズ崩壊の歴史のようだ(一同笑) |
夢崎慎 | でも実際には、女性プレイヤーはまだ少ないよね。 |
なーが | コミケとか来ると「女性プレイヤーもけっこう増えたな」とか思うけど、実際は単に同人界に女性プレイヤーが多いだけ。 |
夢崎慎 | 同人やってない人口の方がはるかに多いから、プレイヤー層を全体的に見たら大半は男だよ。あたし、イベントで「初めて女性プレイヤーを見た」て言われたことある。 |
極楽蜻蛉 | ほんとに?それはすごいや(笑) |
ゆーこ | そうか、我々は天然記念物だったのか。 |
なーが | いや、滅びつつある種でなきゃ天然記念物とはいえない。女性プレイヤーはこれから増える予定だから(↑何故か勝手に決めてる…)いいんだよ。 |
鳥坂 | 男の場合はコンベンションでプレイヤーの環を広げるっていう方法があるんだけど、女の子ってコンベンションに来ないんだよな。 |
なーが | 実際、あたしはコンベンションってあんまり好きじゃないな。 |
夢崎慎 | 女の子のみのRPG大会もたまにあるけどね。 |
鳥坂 | でもコンベンションを主催するのはたいてい男でしょ?で、女の子が来られるような土壌を作る精神的余裕が、主催者の側に欠けてる。 |
なーが | そうそう、受け皿がないんだよね。 |
ゆーこ | コンベンションに来て、女が自分一人だったらやっぱちょっと嫌だな。 |
なーが | …なんていう話もその本にいろいろ出てて、まあその点では面白い本だったよ。でもあたしは、やっぱりカスタムなプレイに比べるとコンベンションそのものがあんまり楽しくないと思うんだ。それもあって、コンベンションが好きじゃないんだけど。 |
夢崎慎 | 一期一会のプレイってのは難しいよね。 |
ゆーこ | いつの間にかロープレ論になってるぞ。 |
なーが | ほんとだ。うちらって真面目だねえ(笑)…まあプレイが型にはまる弱点は否定しない。 |
鳥坂 | ぢょんのキャラはいつも不幸。で、夢崎ちゃんのキャラはいつもお金にがめつい(笑) |
なーが | けどボケ役とかつっこみ役とか、ある程度いろんなタイプのキャラがいないとゲームって進まないんだよ。 |
夢崎慎 | あたしのキャラの場合、何も考えないで言ったセリフでシナリオの核心をついてる事がけっこうあるの。 |
なーが | ルチルは一見ボケキャラなんだけど、実は鋭いよね…あたし、大陰謀の話(※vol.10は内輪でこう呼ばれていた)はかなり好きなんだ。やっぱり人間は追い詰められると普段出ない本性が出るなあって思った。 |
夢崎慎 | じゃあ大陰謀シナリオについてしゃべりましょう。今回の新刊はそれだから。 |
☆THE・大陰謀 | |
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なーが | あたしは今回の話で、アルテアの真面目シーンがある所がすごく好きなの。 |
極楽蜻蛉 | アルテアって何かやったっけ?(笑) |
なーが | 実はボケキャラじゃなかったアルテア。実は頼りがいのあるルチル。逆にぜんぜん頼れなかったギュゲス。 |
夢崎慎 | このシナリオを経て、キャラの印象がまたちょっと変わったね。ロビーナがダークになったり、ロビーナがダークになったり…(一同笑) |
なーが | いや、あれはね…ロビーナがそんなに善良なキャラじゃないってのは、メイキングした時から思ってたわけ。ところがプレイしていくうちに女扱いされるわ性格は丸くなるわ…で、このままじゃいけないって一念発起した反動なの。 |
ゆーこ | みんなお料理来たね。食べていいぞー。 |
鳥坂 | あの話、プレイしててどう思った? |
ゆーこ | わすれちゃった(笑) |
ぢょん | チャイは地のまんまだね。 |
なーが | いやあ…アルバスがいいです。あたし、あのアルバスっていうNPCはすごいなあって思ったよ。公式設定でアルバスの記述を読んだ時は、すごく小市民的な人を想像してたんだけど…その裏を読んでああいう人物に設定した所がさすがだなって。その点であれは花マルものだと思うの。 |
ゆーこ | でも彼はきっと、実のところ陰で奥さんに踏まれて喜んでる人だと思う。絶対そうだ。 |
なーが | そこまで言うか!(笑) |
ぢょん | 俺、今めまいがした。 |
なーが | ひたすら公式設定どおりにNPCを使うだけが能じゃないんだと感心しました。でもロビーナはアルバスが大嫌い。 |
鳥坂 | アルバスがあれだけ策略的なキャラになったのは、シナリオ作る前に俺がトム・クランシーを全巻読みかえしてしまったせいもある(笑) |
極楽蜻蛉 | それはまずい。 |
なーが | あたしが思ったのはね…ちょっと話ずれるけど…「明日なきモンスターの戦い」のシナリオでボンドが死んだ時のリプレイを見ると、笑いマークがかなり入ってるんだよ。けどあれは実のところふざけて笑ってたんじゃなくて、みんな茫然として笑ってるわけ。 あの時に「人間って絶望すると笑うんだな」てのを知ったんだけど…今回のシナリオでは、ほんとに真剣にプレイしてると笑いどころかセリフも出なくなることを知ってしまったのだ。 |
夢崎慎 | 今回、情報量がなくてどれを信用したらいいのかわからなかったもんね。 |
なーが | そう。今まで「RPGは不真面目にやるとセリフが少なくなる」て思ってたんだけど、本当に真剣にやった時もそうなる事に気付いた。あれは重要な発見だったよ。 |
鳥坂 | 裏設定ばかり大量にあった割に、プレイヤーに渡す情報は結局えらく絞っちゃったからなあ… |
なーが | RPGやってて難しいのって、実際のプレイで話されなかった部分はないのと同じになっちゃう所だね。 |
夢崎慎 | こうやってリプレイにするならフォローできるんだけど。 |
極楽蜻蛉 | フリムのお兄さん、何も言わずに死んじゃったよ(笑) |
夢崎慎 | あたしはそれが一番気になる。 |
鳥坂 | 彼に関しては、プレイした時点で背景を何も考えてなかったなんて口が裂けても言えない(笑) |
ぢょん | 言ってる言ってる。 |
ゆーこ | あのシナリオでは、チャイは欲求不満でストレスが溜まってて大変苦しかったでーす。 |
鳥坂 | ゆーこちゃん本人としてはどうだった?言いたい事があったのかな。 |
ゆーこ | ? |
なーが | つまり…プレイヤーとしては言いたい事があったんだけどキャラをロールプレイする上の都合でそれが言えなかった、なんていう事態があったかどうかっていうわけね。 |
ゆーこ | それはなかったけど。 |
夢崎慎 | プレイ中はチャイになりきってるもんね。 |
なーが | ゲームしてる時はキャラがプレイヤーに憑依するんだよ。イタコみたいに(一同笑) |
ぢょん | 言えてて妙や。 |
なーが | でもそうでしょ?ゲーム中にしゃべってるのは実際はプレイヤーじゃなくて、キャラがプレイヤーの口を借りてしゃべってるの。 |
夢崎慎 | どっちが操られてるんだろう(笑) |
なーが | 例えばあたしがぢょん君としゃべってる時に話題がロビーナの事になると、ロビーナモードになる時があるよ。いきなり「知るかよ、うるせーな」とか、異様にしゃべり方がひどくなるの。傍で見てると「乱暴な言葉遣いの女だな」て事になっちゃう(笑) |
ゆーこ& 夢崎慎 | 憑依されてる(笑) |
なーが | いくら地のままプレイしてる人でも、この憑依現象って多少起きてると思うよ。 |
鳥坂 | ロビーナの場合は言葉遣いが違うから、PCとプレイヤーの区別がよくわかるんだよな。 |
なーが | あれは慣れです。初め「俺」て言えませんでした。 |
夢崎慎 | あたしは地のままでーす。 |
極楽蜻蛉 | アルテアの場合、キャラはプレイヤーよりボケてます。 |
鳥坂 | (ぢょん君に)お前は地のままだろ? |
ぢょん | いや、ルイになるとやっぱりちょっと考え方が変わるよ。 |
なーが | 今はメインで使ってるのがこのパーティのキャラだけだけど、みんな別のキャラを使い込んでくるとまた面白いことになるかもね。 |
鳥坂 | これから違うキャラをやる時に、どう区別をつけるのかが難しいとこだ。 |
夢崎慎 | 一つの手として性別を変えるという方法があるよ。 |
なーが | PCとプレイヤーの性別を変えるとどうしても地のままでプレイするわけにいかなくなるから、ロールプレイを工夫する必要に迫られるんだよ。「地のままでプレイできない状況」を自発的に作ってみるってのはいい手段だと思う。 |
ぢょん | ボンドとルイはけっこう違ってるつもりだけど。 |
一同 | ボンドの方が性格が丸かった。 |
鳥坂 | ルイは意識して受けを狙ってるキャラだろ? |
ぢょん | そうそう。でもボンドは、自発的に笑いを取ろうとはしてないんだよ。結果的に周囲から笑われてギャグになってるだけで。 |
なーが | その点はチャイも同じだね。 |
ゆーこ | チャイ本人は真面目にやってるつもりなんだ。 |
なーが | グラスランナーと常人の「真面目」って… |
夢崎慎 | かなり違ってるらしい(笑) |
☆キャッツパニック・クロニクル | |
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夢崎慎 | …そうだ、話をvol.10の事に戻そう。 |
なーが | まあ、よく10巻まで来たなあって感じだよね。このパーティ始めた時はこんなに続くと思わなかった。もともとこのパーティそのものが「臨時パーティ」て呼ばれてて…あっ、すごく懐かしい呼び名が出たなあ(笑) |
夢崎慎 | 涙が出るほど懐かしい。GMや参加キャラが毎回違うってのも、元はそのせいでしたね。 |
ぢょん | (しらじらしく)そのへんのいきさつは昔の巻に書いてあったっけ? |
夢崎慎 | 露骨に宣伝しないように。 |
鳥坂 | メインでやってたキャンペーンでメンバーの都合がつかない時にプレイしてたから「臨時パーティ」。 |
なーが | すごくいい加減に始めたパーティだったんだよね。第一回目のプレイを録音してなかったのも、リプレイにする予定がなかったからなんだ。 あっそうだ、鳥坂氏に一度聞いてみようと思ってたんだけど…ギュゲスがクモ嫌いなのって、あのプレイの最中に決めたの?初めから決まってたの?(※第一回目のプレイ中、空き家を探索するパーティの前にジャイアントスパイダーが登場した瞬間にギュゲスが「俺は蜘蛛恐怖症なんだー!」と叫び、そののちパーティはカタストロフに陥った) |
鳥坂 | あれはプレイの前から決まってたの。 |
なーが | ああ、そうなんだ。プレイを面白くするため突発的にそういう設定にしたのかなってずっと思ってた。ついでだから「今までの話をふり返る」でもやりましょうか。 |
夢崎慎 | 一番初めの話は… |
なーが | とある空き家を工事のために壊すから、何か怪しい物が住んでないか調べてくれっていう依頼だったね。 |
極楽蜻蛉 | アルテアとフィーはその話の時にまだいなかったけどね。この二人のなれそめの話ってのも作ってみたいな。 |
なーが | 女の冒険者二人連れのパターンって、今じゃスレイヤーズがあるからメジャーになったけど…あのプレイをやった頃は斬新な発想だったっけ。じゃあ「血みどろの古代遺跡」の話に行こう。みんな、あれプレイした時の事覚えてる? |
ゆーこ | 初GMで緊張しました。あの時にライトをかけてたらシェイドは消えたのにい…(涙) |
なーが | 自分がGMやってるとそういうのってよくあるよ。「今から思うとあの敵はどうしてあんなにタコな戦い方をしたんだろう」てのが。 |
鳥坂 | …じゃあvol.2の話に移ろうか。 |
なーが | あれ、プレイした時はすごく焦ってて緊迫してたんだけど…リプレイにしたらその雰囲気を再現できなかったのが残念。 |
夢崎慎 | あたし、欠席してたんだ。 |
極楽蜻蛉 | あ、そうだったね。 |
夢崎慎 | あの時、実はあたし暇だったんだよ。(笑)いろいろ行き違いがあったせいで不参加だったけど。 |
烏坂 | じゃあvol.3は? |
なーが | いやあ、あの時は…途中で一度、本気でシナリオ破綻するかと思った。 |
夢崎慎 | あ、そうだったの?そんな風にぜんぜん見えなかったけどな。 |
なーが | ほら、ルチルがゴブリンを眠らせた時。 |
夢崎慎 | あ、あれかあ。どんなにGMが焦ってても、プレイしてる方には案外そういうのってわからないんだよ。 |
なーが | そうそう、自分がプレイヤーだとね。でももう少し美しい展開になるはずだったの(笑) |
夢崎慎 | わかります。vol.8のGMの時に私も経験しました。 |
烏坂 | それはすべてギュゲスのせい。ごめんね(笑) |
なーが | あの時も、GMが焦ってたことにあたし全然気付かなかったよ。終わってみると、vol.8の結果もストーリーとしては良かったんじゃないかなと思う。 |
ゆーこ | あたしがvol.3で覚えてる事というと…マナお姉ちゃーん。 |
夢崎慎 | 実は、彼女はその後のシナリオでもう一度出てるんだよね。 |
なーが | そう。でもあれは幻シナリオになってしまった。(※「全ては霧の中に」と「ペンギンをめぐる冒険」の間にプレイしたシナリオの事)…ところで、GMに気に入られてるNPCってのは、たいていプレイヤーに嫌われてるよね。(笑)あちこちのリプレイ見てるとそういうのがすごく多い。 |
夢崎慎 | 何度も登場する度に、プレイヤーに嫌な顔される。 |
なーが | そう。GMが自己陶酔でかっこよくしすぎちゃって、PCの見せ場を取っちゃうのが原因なの。 |
鳥坂 | 次はvol.4の番だったな。 |
夢崎慎 | あの話、GMとして思い出深い事が特にないなあ。 |
鳥坂 | 可笑しい話になってるのは確かだけどな。 |
なーが | 死人がらみの話だからまともにやらなきゃと思いつつ、頭で考えてる事と反してギャグに走っていく自分が情けなかった(笑) |
ぢょん | あのガイコツさん、すごいギャグになってる。 |
鳥坂 | vol.4て、その本編に加えてストリートファイトと「Don’t Worry!」が入ってるから、ほんとに初めから終わりまで一冊ギャグネタばっかりなんだよな。 |
なーが | 今から考えると空恐ろしいんだけど…vol.4のウォーリーと地図帳を描いたのが同じ年の夏休み。 |
なーが | しかも受験生だったんだよ。(笑)その事実が、あたし今でも信じられない。 |
夢崎慎 | ではvol.5に移りましょう。 |
なーが | 自キャラが死んだぢょん君、どうでしょう? |
ぢょん | あれは不運でしょ。 |
ゆーこ | 不慮の事故という奴です。 |
なーが | でも…やっぱり、キャラが死ぬってのはけっこうショックが大きいものだね。 |
ぢょん | 俺自身はそんなでもなかったんだけどな。 |
なーが | え、そうだったの? |
ゆーこ | 何てこったい。 |
ぢょん | うん。回りの方がショック受けてて、「おー」とか思っちゃった(笑) |
なーが | こいつう!ロビーナは悲しかったのに(笑) |
夢崎慎 | PCが死んだのってあれが初めてだったよね。 |
ゆーこ | ああ今まで生きてた奴がもう二度とプレイに出てこないんだなあと思うと… |
なーが | そう、みんな何だかんだ言いつつ「PCは死なないものだ」みたいな考えがやっぱりどこかにあるんだよ。 |
極楽蜻蛉 &夢崎慎 | そうそう。 |
なーが | 結局ちょっと甘えてるんだよね。大丈夫だと思ってるの。だからああいう風にPCがほんとに死んじゃうと、それはけっこうショックですよ。ボンドが死んでから、甘えてたんだなって気付いた。 |
鳥坂& 夢崎慎 | けど、生き返らせるのはナシだよね。 |
ぢょん | そう、それは嫌だった。 |
なーが | PCを生き返らせるのってあたしは賛成しない。これはGMの世界観の問題だけど…あの世界で人が死んで、お金を神殿に持って行ってもそれだけじゃ生き返らせてくれないと思うんだよ。 お金があるだけじゃだめで、やっぱりちゃんとした理由があって神殿から認められなきゃ…でなきゃ世界は人間で溢れちゃう。あちこちのリプレイ見てるとけっこう簡単に人が生き返ってるんだけど、あれはおかしいと思うんだ。 |
鳥坂 | 昔のリプレイなんかだと、ひどい場合2〜300ガメルで生き返ってたり。 |
極楽蜻蛉 | 金持ちなら余分に生きられるってのも、なんか… |
ゆーこ | 国王とか政治がらみの場合で、今死なれるとどうしようもないとかいう時だけ許可されるんだ。きっと。 |
鳥坂 | じゃあ次、vol.6。全ては霧の中に。 |
なーが | あれ、ああいう本になるとは思ってもみなかったけど(笑)本にしたらけっこうまともな話になりましたねー、何故か。小説があるせいかな。 |
極楽蜻蛉 | 小説初デビューでした。 |
夢崎慎 | いや、蜻蛉ちゃんはvol.5でデビューしてるよ。 |
なーが | あたし、vol.5の小説でタンスを蹴る所が好きなんだ。 |
極楽蜻蛉 | え?何だっけ(笑) |
なーが | 家に帰ったら自分で読み返してみたまい。vol.6を読んでると笑っちゃうのは…小説読んだ後リプレイに入るでしょ。そこで急にノリが軽くなる(笑) |
夢崎慎 | そうそう、がたっと落ちるの。 |
ぢょん | あの回はルイ初登場。 |
なーが | 実際にプレイした時はねー、あんな変な登場の仕方じゃなかったんだよね。ばらしちゃうけど。 |
極楽蜻蛉 | (大笑) |
なーが | よし、ここでしかばらせないからその話をしよう。 |
ゆーこ | プレイしてた当初には、断じてルイにはそういう趣味はなかったのだ。 |
なーが | シナリオが始まった時は、すでにルイはパーティに入ってたんだよね。ご都合だけどよくあるパターン。 |
夢崎慎 | そう。そのへんでちょうどいい腕の奴を見つけたことにしようっていう訳で。 |
ぢょん | で、どうしてパーティに入ったんだろうってのを後から考えた時に「きっとルチルをナンパして殴られたのがきっかけじゃないか」ていう事になったの。で、その時「ルチルじゃなくて、ロビーナを女と間違えてナンパしたんだ」とかいう案がギャグが出たんだよ。完全に冗談のつもりだったのに。 |
極楽蜻蛉 | あたし、ネタにしちゃったよ。うっかり冗談を言ってはいけません(笑) |
ぢょん | 男でもいいっていう趣味はないのにい。 |
なーが | そういうわけで…ルイ誕生の秘話、実は初めルイは変態キャラではなかった!じゃじゃーん! |
ゆーこ | vol.6の時は、ぼーっとしてて眠り薬を持ち帰らせちゃったのがまずかったなあ。 |
なーが | あれねえ、そのすぐ後のシナリオでGMやっててきつかったよ。(笑)かなり強い敵を出したつもりでも、あれ使われると一瞬で終わっちゃう。終わんないような敵を出すとパーティ全滅するし。 |
夢崎慎 | vol.8で使い切ったから良かったけど。 |
なーが | うちみたいにGM持ちまわりだと、他人のやったシナリオの影響が自分の所に回ってくるのも特徴の一つ。 |
鳥坂 | じゃあ次、vol.7。ペンギンの話。 |
夢崎慎 | あたし、本の出来としてはあの話めちゃくちゃ気に入ってるんだ。 |
なーが | 徹頭徹尾ギャグですね、あれは。 |
ゆーこ | あれのGMやった時に何考えてたのか、自分でも謎だ…(笑) |
夢崎慎 | しかも、表紙の紙が好きなの。 |
ぢょん | ああ、灰色だっけ。 |
なーが | 製本してて、イラスト描いた紙を貼る前は「一昔前の文芸の同人誌みたいだ」とか言って笑ってたんだよね。 |
夢崎慎 | そうそう。やたらと渋かった。 |
なーが | あたし、vol.7をプレイしてて…及びリプレイ取ってて…フィードさんというNPCを見るに、よくここまでやったなあって感心してしまった。(ゆーこ嬢に)あれ、全部前もって考えてたの? |
ゆーこ | あれねえ、「通販生活」の中に「珍発明」てコーナーがあるのよ。それを読んどいたの。 |
極楽蜻蛉 | (爆笑)あれかあ。 |
なーが | プレイする前にあらかじめ参考図書を読んどいてテンションをその状態に整えておくってのもいい手かも知れない。 |
鳥坂 | じゃあvol.8。祭りの前半シナリオ。 |
夢崎慎 | あたし、自分がGMだったから怖くて見直せない。 |
なーが | 自分がマスターやったシナリオってそうだよね。 |
鳥坂 | まあ…GMの趣味が出てたし(笑) |
なーが | けど、エリオットがまさか後で(※vol.10)あんな出方をするとは思わなかったね。誰も、作った本人もね。 |
ゆーこ | そう、今はすっかりプリンスメーカー状態。 |
なーが | その「プリンスメーカー」ていう比喩はやめて。「うまくプレイするとアルバスとエリオット結婚」て、絶対誰かが言うに決まってるから。 |
夢崎慎 | あの話は、当初の予定と違うストーリーになった。 |
なーが | プレイヤーとしては、いろんな事がぽこぽこ起こって楽しかったよ。もっと考えてプレイすれば良かったなあと後から思ったけど。 |
夢崎慎 | 当初の予定より複雑怪奇な内容になったのが、逆に面白くなったとは思う。初めはただの一本道シナリオだったから。 |
なーが | 分散プレイって面白いね。時間かかるけど。 |
夢崎慎 | ギュゲスがよく移動したね、あの話は。リプレイの手直ししてて「よく動くなあ」て思ったもん(笑) |
なーが | リプレイ取ってると、プレイした時には気付かなかった事がいろいろ見えるよ。自分がGMだったリプレイでシナリオのミスとか見つけると「あーまずい」とか言って直しちゃうの(笑)…でも、リプレイ取るってのは一度やってみるといいと思うよ。いろんな事に気付く。…なんて、いつもリプレイ取ってるあたしのプレイが未だにタコだから説得力ないけど。 |
ゆーこ | シナリオのアラってよくあるからねえ。 |
なーが | 気付くっていうのは、別にシナリオのアラだけじゃなくて自分のプレイの欠点とかね。だから、精神状態が悪い時にリプレイ取ると自己嫌悪に陥ったりする事もある。 |
ゆーこ | 自分のやってる事を自分で見返すわけだ。 |
なーが | 大陰謀の時はねえ、あたしラスト近くで他人に当たり散らしまくってて、態度悪いなあとリプレイ取りながら嫌になった。あれは真剣にやりすぎてて余裕がなかったせいなの。皆さんごめんなさいね。 |
ゆーこ | いやいや。 |
極楽蜻蛉 | …さて、どこまで話が進んだっけ? |
夢崎慎 | 次は、vol.9の話。歌のシナリオ。 |
ゆーこ | シナリオ作る前に阿波踊り見たんだっけ。 |
なーが | あと、リレハンメルオリンピックの開会式っていう話もあったよ。 |
鳥坂 | もうアトランタのオリンピックもとっくに終わってるというのにー。 |
ゆーこ | 月日が経つのはあっという間だねえ。あの話では、ロビーナちゃんに見せ場を作ってあげたかったのだ。 |
なーが | この前あの本を読みなおしてて思ったんだけど、よく考えたらネッカフィールドの私有財産は持って帰る正当性がほんとにないんだよ。 |
夢崎慎 | ああ、あれは… |
なーが& 夢崎慎 | 犯罪行為だよね(笑) |
ゆーこ | 大丈夫、シーフギルドが認めてくれているから… |
夢崎慎 | 何やっても平気。 |
なーが | 実は私たちはカオティックなプレイヤーだったのかと気付いてしまったよ。次からもっと注意しないと。 |
夢崎慎 | あれはすべてルチルが悪いんです。 |
ゆーこ | ドラクエの勇者モードになっちゃいましたね。 |
なーが | 途中でアルが一回反対意見を出してるんだけど、結局シナリオの最後ではアル自身もその事を忘れてたし。 |
鳥坂 | アルはかなりあの時走ってたよな。「隠し扉を開ける→いきなり階段→ギュゲスを突き落とす!」とか。 |
なーが | でもアルのプレイは、あのくらい走ってた方が好きだな。vol.3の時はまだまともなキャラのつもりでプレイしようとしてるんだけど、vol.9では開き直ってた気がする。そう言えば、アルも初めはあんなキャラじゃなかったよね。 |
ゆーこ& 極楽蜻蛉 | だんだん崩れる… |
なーが | よく見ると初めのうちは、プレイヤー自身はそんなに嫌な性格を目指してロールプレイしてるわけじゃないんだよ。でもみんなにからかわれてるうちに「いかにも高慢な騎士」ていうキャラ像が定着しちゃった。でもそうなってからの方が、彼は面白かったと思うんだ。 |
ゆーこ | 周りのノリでブレイクさせられた後、それを消化していく。 |
なーが | それ、どのキャラも同じだよ。 |
ぢょん | しかもアルの場合、いつの間にか騎士でいつの間にか左遷。プレイヤーは何も知らない。 |
なーが | こうして見るとルイもロビーナもアルも、周りに叩かれてキャラ像が変化してるのがよくわかる。ギュゲス君はどう?ずいぶん叩かれたけど、何か変わった?(笑) |
鳥坂 | あれはいくら叩かれても成長しないだろ。 |
ぢょん | せいぜいほつれるくらいだ。 |
なーが | 雑巾がほつれるように?(笑) |
極楽蜻蛉 | 今回トレイスのせりふで「あのー、それ私の拾った雑巾なんですけど…」ていうの、好きだなあ(笑) |
なーが | あたし、トレイス君ってすごく好きだよ。リプレイ取りながらやたら笑わせてもらった。 |
鳥坂 | じゃあトレイスが出たとこで、もうちょいvol.10の話にしよう。 |
ぢょん | ボロ雑巾ネタは、やっぱりマーファ神殿の場面でしょ。 |
なーが | あの受付嬢を見てるとどうもシフォンを彷彿としてしまうんだけど…(※何の話かわかった読者様がいたらすごい。感謝の雨を捧げます) |
鳥坂& 夢崎慎 | あのvol.2に出てきた黒髪のお姉ちゃんか。 |
なーが | 文中では一回却下されてるけど、今では「vol.2で助けた黒髪の女性=vol.10の神殿受付嬢」の案が定着してるね。 |
ぢょん | しかもあの姉ちゃんって、知力が1くらいという木クラゲ状態(笑) |
鳥坂 | 毒の後遺症でしょう(笑) |
なーが | 彼女はほんのちょい役だけど、内輪で話題を呼んでたNPCですね。いやーしかし…あのシナリオの時は、このキャラをプレイするのは最後かも知れないと本気で覚悟したなあ。ほんとの所は冒険者なんだからどのシナリオでもそうなる可能性はあるわけだけど、RPGやっててそこまでせっぱつまる事って実際は少ないよね。 |
夢崎慎 | あれはかなりの刺激になったよ、うん。 |
☆アレクラストの降水量 | |
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なーが | あと、もう一つ面白いなって思ったのは…RPGやってると、天気のことってあんまり考えないじゃない。 |
夢崎慎 | イメージ的にはいつも晴れてるんだよね。 |
なーが | そうそう。それが変だなって思ってたんだけど、今回の話の中でちゃんと雨が降る場面があったのは目新しかったな。 |
夢崎慎 | 「そうか、雨が降るんだ!」て、新鮮だったよね。 |
なーが | そんなの、当たり前っていえばすごく当たり前なんだけど普通は意識に上らないよね。なんか…そういう風に、あの世界の中で非常に当たり前な事を私たちはかなり忘れてる気がするんだよ。RPGやる時に。 |
夢崎慎 | vol.10より後で、雪の降る話もあったけど。 |
なーが | でも雪ってのはけっこう特別なシチュエーションだから「猫だけが知っている」とかでも使われてるんだよ。雨ってのは当たり前すぎて逆にあんまり出てこない。 |
夢崎慎 | 月に二・三回くらいは降ってるはずだよね。 |
なーが | 「目的地まで一週間移動する間に雨が降ったりする事もあるだろう」とかいうのって、ものすごく当然なのに頭の中にないでしょう?…たまに自分が「旅」的な状況に置かれるとついそういう事考えてるのって、やっぱり病気かなあ(笑)こないだの旅行先で雨続きだったんです、実は。 |
ゆーこ | あ、でも山登りって冒険者の気分になるよ。 |
夢崎慎 | 寝ないで火の番とかしてるとね(笑)…焚き火が消えるとほんとに凍え死ぬよ、あれは。 |
鳥坂 | よく金のないパーティが「宿代払いたくないから街の中でテント張ります」っていうのがあるけど、ありゃ無理だよな(笑) |
ゆーこ | いかに中世的ファンタジーとは言え… |
夢崎慎 | 馬小屋もかなり辛いよねー。 |
ゆーこ | 馬事公苑の近くに住んでるからわかるけど、あれほんとにきついよ。涙出るよ(笑) |
なーが | キャンプの時に冒険者はどんな生活してるのかとか…そういう一見地味な事を考え始めると、けっこう興味の種が尽きないなあと思うんだよ、私。 |
ゆーこ | そういうの考えると、とてもへそ出しだのハイレグだので森の中歩く気になれないぞ。 |
夢崎慎 | 自然は厳しいよね(笑) |
なーが | 何故かアウトドアな話になってる(笑) |
☆ファイティング・ファンタジー舞台裏 | |
---|---|
鳥坂 | vol.10で他にわかんなかった事ってないかな。 |
ゆーこ | それはやっぱりあれが… |
極楽蜻蛉 &夢崎慎 | フリムの動機(笑) |
夢崎慎 | まあ気になるって言えばそのくらいだな。 |
なーが | フリムはね、説得できないかなと思いながらプレイしてたんだけど… |
アルテア | あたしも、モンスターは放っといてフリムを格闘で取り抑えるって手があったなあ、とか思った。 |
ゆーこ | お冷でこんなに粘っていいんですかい。 |
ぢょん | 大丈夫、コーヒーのお代わりもらえるから。しかし、あの戦闘でよく気絶が出なかったよね。 |
鳥坂 | あの場合、ダメージと回復のバランスはある程度計算できるんだよ。ロビーナがいるから安心してダメージが与えられる。しかも仮に気絶しても、ルイとロビーナお互いがお互いの病院役になれる。二人いるってのは気が楽だった。 |
なーが | でも派手にダメージ与えあう戦闘って見た目はかっこいいんだけど、プリーストは回復以外の事ができなくなっちゃうからちょっとつまんないんだよ(笑)…そしたらSNEのリプレイでグイズノー尊師が同じこと言ってて「ああこの人もそうなのか」とか思いました。 |
極楽蜻蛉 | あの戦闘では、硬いの同士・柔らかいの同士で戦ってたからちょうど良かったってのもあるような気がする。 |
夢崎慎 | それも意識してやってるんだよ。でないと、下手したらアルテアは一撃で死んじゃう(笑) |
鳥坂 | 黒いプレートメイルが鈍器を持ってたのは、ルイに当てるためだったんだよ。ルイの場合、へたに呪文攻撃するとボンドの二の舞が怖いし…ダメージが大きくてクリティカルしにくい鈍器で殴り続けるのがちょうどいいわけ。 |
なーが | 歴史的にも、プレートメイルには鈍器が効果的という事実が証明されておりますな(一同笑) |
極楽蜻蛉 | アルテアは滅多に当たらない。当たると死ぬ(笑) |
夢崎慎 | それ、チャイも同じ。 |
ぢょん | ルイは当たる、当たる。でも減らない(笑) |
なーが | ルイみたいな戦法って、きっと鎧の損傷が凄まじいと思う。その維持費で貧乏になってるんだね。 |
ぢょん | うん。実際、ルイは時々鎧を新調してるんだよ。 |
なーが | そんなもんだよね。戦闘で怪我するたびに服とか鎧が台無しになるから、それをそのまま着るわけはないよな…とか考えると、冒険者ってすごく物要りな職業。 |
夢崎慎 | でもイラストは着たきりスズメ(笑) |
なーが | (笑)不思議だよね、あれ。ところでああいう世界にプレタポルテはないわけで、あの服は仕立て屋さんがいちいちオーダーを取って一着ずつ作ってるんだよ。 |
ぢょん | 繕うくらいなら、冒険者は誰でもできそうだけど。 |
鳥坂 | 想像しちゃったよ。夜なべしてちまちま針仕事してるギュゲス(笑) |
なーが | ……。ごめん、今のは本気で気持ち悪かった(笑) |
鳥坂 | 肘とか膝のほころびが、やたら可愛いアップリケで繕ってあったりして… |
なーが | で、しかも上手かったりするとさらに嫌(笑) |
極楽蜻蛉 | 実はパッチワークでタペストリー作ってたり… |
なーが | 「今度、展覧会に出品するの(ハートマーク)」とか言って。 |
極楽蜻蛉 | あたし、前に小説で登場させた少女趣味のNPCを思い出してしまった。 |
ゆーこ | あ、vol.6のシデン? |
極楽蜻蛉 | そうそう。 |
ゆーこ | 元はあんな変なキャラじゃなかったのに! |
なーが | ああ、シデンもプレイした時はああいうキャラじゃなかったんだってのも言っておこう。あたしは小説を読んだ時にひっくり帰った。「俺たちはこんな変な奴をわざわざ助けに行ったのか!」て、ちょっとショックだったよ(笑) |
ゆーこ | GMもショックだった。こんな変なキャラだとは知らなかった(笑) |
極楽蜻蛉 | (爆笑) |
夢崎慎 | あのキャラも、当初はどうってことないソーサラーだったんだけどねー… |
なーが | 蜻蛉ちゃんのお遊びで… |
極楽蜻蛉 | 変人にしてしまいました(笑) |
☆時には昔の話を | |
---|---|
なーが | 今までプレイしてて印象的だったのってどんな事? |
極楽蜻蛉 | ストリートファイトの時、チャイとひたすら不毛な殴り合いを続けたのがあたしは印象深い。 |
なーが | 何年前の話や。 |
夢崎慎 | 今回の大陰謀の話で、高二の終わりから高三の夏(94年春〜夏)を使いきったんだったなあ。 |
ゆーこ | 歳のばれる話ですね。 |
烏坂 | ほぼプレイが半年にわたってたよ、あれは。 |
夢崎慎 | 実は大陰謀以前のシナリオって…全部、一年ちょっとの間のうちにあれだけプレイしてるわけ。 |
なーが | へー、そうだったんだ。 |
ぢょん | 二・三週で一シナリオ終わらせてたよ。 |
夢崎慎 | しかもあの頃は、あと二つ別のパーティが平行して進んでたでしょ? |
なーが | ほとんど毎週RPGしてたもんね。 |
烏坂 | あの時のキャラシート、まだ俺ん家にあるよ。ソロンとかミラとか。 |
一同 | うわー、懐かしい! |
なーが | ソロンは今でも、絵に描いたりすると郷愁に浸ってしまう。 |
夢崎慎 | あれから数えると、何だかんだでもう四年…かな。 |
極楽蜻蛉 | 途中で多少の中断を挟みつつ。 |
なーが | まるでナウシカの連載のようだ(笑) |
ゆーこ | じゃあRPGプレイヤーとしてはもう中堅。 |
極楽蜻蛉 | かなあ? |
なーが | 技術は上がってない気がする。まあいいか。 |
烏坂 | プレイヤーのマインドセットもずいぶん変わったんじゃないの?みんな充分成長してると思うよ、わしは。 |
夢崎慎 | キャラクターの年齢に近づいていくなあ。 |
なーが | やがては追い越す日が来るのさ。キャラメイクした時は、どのキャラもプレイヤーより年上だったのにね。 |
極楽蜻蛉 | あたし、もうイーヴォンのプレイはできない(笑) |
なーが | 駄目ですよ弱気になっちゃ。心はいつも15歳。これですよ。 |
夢崎慎 | 山本弘がそう言い続けてた気持ちが、何となくわかり始めてきた(笑) |
なーが | あたしの場合…ロビーナやってて一番ショックが大きかったのは、何と言ってもサニアちゃんの件でした(※ここで言及している話は、まだ本になっていません。次回のコミケットで発行予定です。以上、ささやかな宣伝でした) |
夢崎慎 | あれは大穴大賞だったでしょ。 |
極楽蜻蛉 | すっごい面白かったー(笑) |
なーが | あれからしばらく、あたしぼーっとした状態が治んなかったもん。向こう二日くらい呆けてた。 |
ゆーこ& 夢崎慎 | えー、そんなに?!(笑) |
なーが | プレイヤーがキャラクターに影響を及ぼすってのはかなりよくある現象なんだけど、あまりにキャラに年季が入ってくると逆にキャラの影響がプレイヤーに及んだりする。 |
ぢょん | 裏を知ってりゃ協力したのにー。 |
極楽蜻蛉 | 何を言うか、ルイを混ぜたらつまらない。 |
ゆーこ | ああいうのは女だけでやるからいいのだ。 |
烏坂 | そこまで読んでシナリオ作ってるんだよ(笑) |
なーが | こういう所がカスタムメイドのシナリオの醍醐味。 |
烏坂 | キャラのリアクションを見ながら、それに合わせてシナリオを作れるもんな。その意味で俺がちょっと甘かったなと思うのは…大陰謀シナリオの時、ロビーナの性格を読みきれなかった。 |
夢崎慎 | もっと善意的にふるまうかと思ってたのね。 |
☆外道戦記〜影との戦い〜 | |
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極楽蜻蛉 | あの時ロビーナって何やったっけ? |
夢崎慎 | クエスト発言とか(笑) |
なーが | まあいろいろとダークな事を。ごめんなさい(笑) |
烏坂 | あれはあれで良かったけどね。 |
なーが | 「実はロビーナってけっこう暗いキャラなんだ」ていう考えはかなり前からあって…それを出す機会がたまたまあれだっただけなの。 |
ゆーこ | ロビーナちゃんは坊さんじゃないか、そんな事でどうするんだ(笑) |
なーが | いろいろあって坊さんやってて、そのいろいろが問題なんだってば。救われてないから信仰があるの。 |
烏坂 | フリートークとかギュゲスへのコメントを見てると、そのへんがちょっとわかるんだよな。 |
なーが | そう、ロビーナとギュゲスって非常に似たもの同士なんですよ。向いてる方向が違うから対局に見えるだけで。 |
ゆーこ | 実はロビーナちゃんは鬼畜だったのか。だからアンケートの答えで、カップリングの攻め役になってるのが多かったのだな(笑) |
極楽蜻蛉 | だあーっ! |
なーが | キャラメイクした時はほんとに何も考えてないキャラだったんだけど、その後でキャラを固めていくうちにどんどん内面がダークになってきたの。vol.10以降は神殿にすら行けなくなった(笑)…普通、ハーフエルフはあんまりいい人生送ってないものだとあたしが勝手に思ってるせい。 |
ぢょん | その点、ルイの方は割とまともな環境で育ったようです。 |
極楽蜻蛉 | アルテアの生活も割とまともです。 |
なーが | RPG界で変だと思うのはね…普通、ハーフエルフは被差別種族って設定になってる事が多いじゃない。けど実際にプレイされてる様子を見るとハーフエルフって割と人気があって、プレイヤーから一番差別されてるのがドワーフなの。あれはおかしいよね(笑) |
ぢょん | ボンドはドワーフ、ルイはハーフエルフ。どっちも差別されてる気がする… |
鳥坂 | そりゃお前のキャラだからだよ(笑) |
なーが | 神も仏もない。 |
ぢょん | しくしく。 |
なーが | この前ナウシカのアニメ見たんだけど、トルメキアの飛行機が飛んできて、ナウシカが村人に「城へ非難しろ」ていう場面があるよね。つまり、何か起こった場合に国が国民全体を城へかくまうくらい強固な共同体が、ああいう社会では形成されてるんだなあって実感してしまったわけ。 今のあたしたちは海外旅行なんかも簡単にできるから、それと同じ感覚で「冒険者になるなんて簡単」と思っちゃいがちだけど…中世みたいな社会において、共同体の中から抜けるってのは、実はものすごく重大なことなんじゃないかと思ったの。 だからあんまりお気楽な理由で冒険やってる冒険者って、ちょっと変だと個人的に思うんだ。リプレイ第三部みたいにギャグとしてわざとやってる場合は、いっそ逆に好感が持てるんだけど。 |
ぢょん | ルイ、当初の目的を忘れてる。 |
ゆーこ | 実はチャイには「冒険者」ていう自覚はなくて、「旅してたらなぜか冒険に首をつっこんで、結果的に他人から見ると冒険者」ていう… |
なーが& 極楽蜻蛉 | グラスランナーはそれでもいいよね。 |
ゆーこ | やくざな旅人はみな冒険者と呼ばれます。 |
なーが | 冒険者ってのはヤクザに片足つっこんでるような商売だから、それになるってのは相当な思い切りが要るもんだと思うよ。 |
ぢょん | ヤクザより命張って仕事してるじゃん。 |
ゆーこ | 絶対、クレジットカード作れないと思う(笑) |
☆一身上のキャンペーン? | |
---|---|
なーが | ところで今回のアンケートで割と人気のあったのがリチアさんでした。 |
夢崎慎 | 登場回数が多いからね。 |
なーが | 忘れた頃に出てくるの。近頃そう言えば会ってないなーと思ってたら、大陰謀でまた登場した(笑) |
夢崎慎 | あの人、もっと変な性格にしたいんだけどな。 |
なーが | 地元出身のPCがいるってのは制約でもあるけど… |
鳥坂 | タイデルから大きく離れたシナリオが作れない。 |
なーが | 逆にシナリオのきっかけに使えるっていう利点もあるよね。やっぱり身内から仕事の依頼が来たら、どんな話でも断りにくいじゃないですか。(※この日にプレイしたシナリオはちょうどそういう話だった)GMやってると「どういう動機を用意すればPCがシナリオに首つっこんでくれるか?」て、けっこう困るよね。高レベルになってくると特に。 |
夢崎慎 | そうそう。お金で釣れなくなるから。 |
なーが | プレイヤーとしては動機なんかなくてもいいんだけど、キャラのレベルで見るとあんまり動機もないのに仕事を受けるってのは変でしょ。ロールプレイ的に不自然だからやりたくないのだ。まあチャイは別だけど(笑) |
ゆーこ | チャイはどこか行けるならそれで幸せなのです。 |
なーが | PCがレベル9とか10になると、たいがいストーリーがやたら壮大になるじゃない?そんな風にしなくても身内ネタならいくらでもPCを話に巻き込めるんだよ。ほら、前に夢崎慎ちゃんと冗談で言ってたでしょ。レベル10のキャラをキャンペーンに巻き込むにはどうしたらいいかっていう話で、「俺の日記が盗まれたっ!取り返せーっ!」ていうシナリオ(笑) |
夢崎慎 | そういうチャチなキャンペーン、あたしの夢だよ。 |
なーが | ただの日記にしたって本人にはかけがえのない宝なんだから、そういうキャンペーンがあってもいいじゃないか。ねえ(笑) |
夢崎慎 | レベル9・10のキャラなら何でもかんでも「大陸の危機を救ってくれ」「はいそうですか」てな話になるのは、どうもいただけない。 |
鳥坂 | と言うより、レベル10のキャラがシナリオをこなす事に無理があるんだよな。 |
なーが | それはよっぽどうまくやらないと。 |
夢崎慎 | アトンと戦う以外にする事がなくなってしまう。 |
ゆーこ | しかしいっぺん少年ジャ○プのようなパーティってやってみたい。 |
夢崎慎 | 路線は「友情・努力・勝利」 |
鳥坂 | それ、裏を返すと「裏切り・堕落・敗北」(↑この三つはvol.10の内容を端的に示しているような…気のせいでしょうか、鳥坂さん?) |
夢崎慎 | キャラはみんな14、5歳が基本。で、シナリオはもちろん熱血。 |
なーが | それ、他のキャラと違う性格をロールプレイするのが難しそうだね。 |
極楽蜻蛉 | それはもうパターンがあるでしょ。 |
鳥坂 | 主人公な奴、ニヒルな奴、すばしっこい奴…(笑) |
なーが | ほとんど戦隊ものじゃないか。 |
鳥坂 | 当然、太ってる奴が黄色(笑) |
なーが | で、カレーが好物。けど近頃は黄色を女の子がやるのがメジャーらしいよ(笑)…いや、やめよう。 |
極楽蜻蛉 | 中年ばっかりパーティとか。移動にペナルティがつくの(笑) |
ゆーこ | あと、幽霊パーティってやってみたい。幽霊だけで構成されてる(笑) |
鳥坂 | ゴーストにホーントに… |
なーが | ダンマスの「非人間パーティ」を思い出すなあ。それを実践したのが「妖魔夜行」じゃないの。 |
夢崎慎 | そう言えば「猫屋敷のキャラを妖魔に移植させたらどうなるか」ていう話、前にやった事あったよね。 |
なーが | ルイが貧乏神・チャイが化け狸っていう説があったような気がする。 |
ぢょん | で、ルチルは「妖怪カネゴン」(笑) |
鳥坂 | アルテアは何だっけ?文車妖妃の親類みたいな感じになるのかな。 |
なーが | なんかアルテアはあずき研ぎという気がしないでもない(笑)…何の根拠もないけど。 |
ぢょん | ギュッピーは?(※ギューちゃんだのギュッピーだの、身内で散々な呼ばれ方をしているギュゲスであった) |
なーが | 影男とか。 |
夢崎慎 | やっぱ蜘蛛男でしょ。自分の姿を見るたびに恐怖判定が必要(一同笑) |
鳥坂 | ロビーナは? |
なーが | 動物霊かな…名前が名前だから。あ、カンヘル竜っていいなあ。渋い。 |
夢崎慎 | (時計を見て)おや、そろそろいい時間ですよ。 |
なーが | 締めの話題ってなんかある? |
鳥坂 | 締めもへったくれもない気がするぞ。 |
極楽蜻蛉 | そもそも…これまでの話に脈絡がない(笑) |
夢崎慎 | まあいいや。定番どおり「これからもよろしく」みたいな終わらせ方にしとくのがいいんじゃない? |
なーが | じゃあ、誰かがそのセリフを言ったという事にしておきましょう。ほんとは誰も言ってないけど、テープ起こす時に書いとくから(笑) |
…という訳で、今後とも何卒よろしくお願いいたします。 |
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