GM | とりあえず新キャラ二人(アルテア・アスフィリア)はちょっと置いといて、その他の人たちから始めましょう。 |
アルテア | 置いとかれてしまった。 |
GM | えー、皆さんタイデルの冒険者の店にたむろしているかと思うんだけど。ルチルとかボンド(※この二人はタイデル出身者)は一体どこらへんにいるんでしょう? |
ルチル | ルチルは多分、実家にいるだろうな。 |
GM | 実家ね。ボンドは…酒浸りになってるか?冒険者の店で。 |
ボンド | だろうな。 |
GM | 現在みんなは冒険者の店で噂話でもしてるわけです。最近、行方不明者が多いとか家出人が多いとか。 |
アルテア | そうだったんですか?…とか言いながら、あたしはこの場にいない人間だ。 |
GM | で、なぜか今日は朝からチャイを見ていない。 |
ロビーナ | おや?どっかで遊び歩いてるのか? |
GM | さて、一方その頃…(アルテアとフィーを指して)はいそこの二人。どこから来たのかは知らないけれど(一同笑)とにかくタイデルの街外れを…。 |
アルテア | さすらってしまっているんだ。 |
ルチル | 女の二人組ってのも珍しいな。 |
GM | 二人は冒険者の店へ行こうと歩いておりました。 |
アルテア | 歩いています。 |
GM | するとですね。前方で何やら、グラスランナー娘と大男さんが口論しているようなのが見える。 |
ルチル | さあどうする? |
アルテア | その辺の店に入ろう(一同爆笑) |
GM | (困って)えーと。アルテアは無視して行くのかな? |
アルテア | 知らんぷり。 |
GM | そうするとグラスランナー娘ちゃんに対して、そのでっかい奴さんは… |
ロビーナ | その「さん」をいちいちつけるのは… |
ルチル | いいよいいよ。話を進めよう。 |
GM | (刀を抜く真似)こう、シャランと抜いた。 |
アルテア | おおっ抜いたぞ抜いたぞ、って野次馬に加わる。 |
GM | チャイ…じゃないや。グラスランナー娘は、何かを抱えてるように見えます。 |
アルテア | ん?娘を観察する。 |
GM | 飛び跳ねてるよ。で、チャイ(言ってしまった)はアルテアの方を一瞬ちらっと見る。 |
アルテア | 念のためメイスに手をかけておこう。 |
フィー | あたしは呆然として眺めているからね。 |
GM | はいはい。するとチャイは…いやグラスランナー娘は困り果てて、「もってて」と言うと、抱えていた物をアルテアちゃんに押しつける。 |
アルテア | 押しつけられた。何を? |
GM | 猫だ。チャイの方は、しょうがないから大男さんと戦うんだな。二人はどうします?無視して行く? |
アルテア | 猫をかわいがろう。 |
フィー | 何よこの猫。気持ち悪ーい(※彼女は猫嫌いという設定) |
アルテア | あー!ひどいじゃないか。世の中には動物愛護協会というのがあるのを知らないのか(←フォーセリアにもあるのかな?) |
GM | 毛並みはいい猫なのですよ。白猫で… |
アルテア | まっしろけか。目の色は? |
GM | 目はね…何色だ?青かな。 |
アルテア | ふんふん、かわいいかわいい。 |
GM | さて、その間にチャイは男にボーラを投げつけた。当たったかな?(ダイスを振る)あら当たったわ。というわけで男がボーラにもつれて倒れたのを見ると、グラスランナー娘ちゃんは猫を受け取って… |
アルテア | はい(渡すふり) |
GM | 「ありがとう」と言って、冒険者の店とは反対の方へ走って行ってしまいました。 |
アルテア | そんじゃまあ「お嬢ちゃん気をつけなさい」とか言って手を振る。 |
フィー | 何だったの?あれ。 |
アルテア | 知ーらない。気にするな、と言って冒険者の店へ行く。 |
GM | その前にアルテアは、チャイが小脇に本のような物を抱えていたなあ…という事に気付いたよ。 |
|
GM | 一方その頃。場所はルチルの家です。 |
ルチル | はい。 |
GM | どんどん。「ルチルぅー、いる?」とチャイの声がする。どんどん、「チャイだよー。ルチル、いないのー?」 |
ルチル | いる。扉なぐられたら、やっぱり開けてみるだろうな。扉を開けました。 |
チャイ | ルチル、ご本よんで。 |
ルチル | は?(一同笑)一瞬、事態が把握できていない。 |
ロビーナ | 子供がお母さんの所に絵本持って来るノリだなあ。 |
GM | チャイは「ルチルはまほうつかいだから、この本よめるでしょ?」と言って… |
ルチル | あたしは本を渡されるんだな。 |
GM | 本は古代語で書いてあるよ。 |
ルチル | うん、だったら読める。 |
アルテア | 上ですか、下ですか?(※上位か下位かという意) |
ボンド | 真ん中ー。 |
GM | (ボンドを無視して)下位古代語ですね。読んでみますと、何やら遺跡についての本のようです。 |
ルチル | ああこれはびっくり。貴重な本なのかなあ。 |
GM | みたい。「あのね、ねこひろったらそれにくくりつけてあったの」とチャイが言っている。「ただね、そのねこさん、なんかごついおっちゃんにいじめられかけて切られかけて取られかけて、朝からずぅーっとにげてたの」 |
ルチル | で、その男の人はどうしたの? |
チャイ | ボーラ投げたらころんだから、にげてきた。 |
ルチル | やばいな、追っかけて来るかも知れないなあ。 |
調べてみるとその本には…昔、空中都市レックス(※ソードワールドRPG・ワールドガイド参照)に似た別の空中都市を作ったらしい事、その都市は小型であるものの空を自由に移動する事ができたらしい事などが書かれていた。 |
ルチル | 私のイメージはラピュタだったりして。 |
ロビーナ | わかります、わかります。 |
ルチル | この本のことはみんなにも報告した方がいいね。 |
チャイ | うん。 |
ルチル | 猫はここに置いて行こう。家の人がいるから、面倒見てもらえるでしょう。 |
チャイ | でもねこさん、ちょびっとけがしてる。チャイ、連れていきたいな。かわいい。 |
ルチル | 私のお姉ちゃんの一人にプリーストがいるんだけどな。 |
ロビーナ | そのお姉さんて家にいるの? |
ルチル | いや、今は多分マーファの神殿に出かけてるんじゃないかな。神殿に行って、猫のけが治してもらいなさい。 |
チャイ | なるほど。じゃ、ねこちゃんとおわかれ。うっうっう(泣) |
ルチル | で、マーファ神殿経由で冒険者の店に行くね。 |
チャイ | ねこさんをしんでんにあずける。 |
ルチル | (GMに)預かってくれるよね。 |
ボンド | 多分、大丈夫じゃない? |
チャイ | ねこさんをおねがいしまーす。 |
|
ルチル | その後ぐるっと回って来て冒険者の店に行くと、パーティのみんながいるわけよね。 |
ロビーナ | うじゃうじゃと。 |
ルチル | やあー、こんにちわ。 |
ロビーナ | やあ。 |
GM | すると、そのお隣にアルテアとフィーがいるんですね。「あっ、さっきの人だあー。」とチャイが喜ぶ。 |
ロビーナ | 知り合い? |
チャイとルチルはロビーナ達に事情を説明する。 |
ロビーナ | (わざとらしく)ああ、これはびっくり(笑) |
フィー | ふーん。同じパーティの人だったのね。 |
さらに本をよく読んでみると、最後の方には空中都市の自衛手段に関する記述まであった。 |
ロビーナ | ラピュタの雷だ。 |
GM | 終わりの所に、それまでとは違う筆跡で走り書きがしてあります。 |
一同 | うん。 |
GM | そこには「かくて他の都市と同じく、この都市も力を失いて地に落ちた」とあります。 |
ルチル | どこに落ちたんでしょうねえ。 |
GM | 本には墜落地点の地図が書いてあります。 |
ルチル | 場所はわかるかな? |
GM | 地形から見ますと、タイデルから半日ほど行った辺りになるらしい。で、それによると「蛮族どもの手より守るため、最後の力により封印を施せり」という事だそうです。 |
ルチル | 見に行きたい。ぜひとも見に行きたい。 |
ロビーナ | 観光旅行気分だな。 |
ルチル | 当たり前でしょう(笑) |
ボンド | でも危なくない? |
ルチル | 大丈夫。いざとなったらどうにかなるでしょ(←すごい。何の根拠もない) |
ロビーナ | ところで猫はどうしたの?治療するならこっちに持って来てくれれば良かったのに。 |
ルチル | マーファ神殿でお姉ちゃんが面倒見てると思うよ。 |
ロビーナ | その猫、この本しょって来たんだよね。 |
アルテア | すごい猫だな、考えてみれば。 |
ルチル | でもそれを猫に縛りつけた人間がいるんだよ。猫が自分で縛るわけはないから。 |
ロビーナ | そりゃまあそうだ。 |
ボンド | で、追いかけて来た男って、その後どうなってんの? |
ルチル | どっか探して歩きまわってんのかもね。チャイ、やばいよ。顔見られてるよ。シーフ技能で変装するのだ。 |
ギュゲス | まあ冒険者の店にいれば正面きって殴り込んでは来ないだろう。 |
GM | チャイは「猫みにいこ」と言っているよ。 |
ギュゲス | チャイは店から出ない方がいいだろ。 |
ルチル | じゃあ神殿から連れて来てあげよう。 |
GM | ところで、今は誰が古文書を持ってるの? |
ボンド | 机の上に開いてあるんじゃないかな。 |
GM | すると、店の親父さんが「それに似た本をどっかで見たような…」 |
ルチル | え、どこで? |
店の親父の話によると…まだ現役の冒険者だった頃にどこかの遺跡でよく似た本を見つけ、それを当時の仲間が引き取ったとのこと。その仲間は現在ソーサラーギルドの幹部をやっているので、おそらくギルドの書庫にその本を寄付したのではないかと話してくれた。 |
ルチル | 調べに行ってみようか。 |
ロビーナ | そうだなあ。猫はどうする? |
ルチル | (一同に)神殿から連れて来ようか? |
チャイ | チャイ、ねこがすき。 |
ロビーナ | アルテアは? |
アルテア | アルテアも好き。 |
ロビーナ | じゃあフィーは?(笑) |
フィー | やだ。 |
ギュゲス | 連れて来るのは構わんと思うが。 |
ロビーナ | それなら私は猫を引き取りに行くよ。 |
ボンド | チャイはどうする? |
ルチル | チャイは、顔覚えられてるから留守番だ。 |
アルテア | アルテアもやばいかな? |
ルチル | いや、アルテアは周りで野次馬と一緒に見てただけだから大丈夫でしょう。 |
フィー | (アルテアに)ねえねえ、なんで私たち話に加わっているの? |
アルテア | 気にすんな。猫はかわいいぞ(笑) |
ルチル | いつの間にか仲間になってる(笑) |
ギュゲス | おいボンド、絶対チャイを店から出すなよ。俺はシーフギルドに行ってくるからな。 |
ロビーナ | なぜシーフギルド? |
ギュゲス | 大男に関して聞きに行く。 |
ロビーナ | なーるほど。 |
ルチル | 私はソーサラーギルドに本を持って行こう。ちゃんと袋に入れて、人目につかないようにするよ。 |
ボンド | 持ってく前に、地図の場所だけ写しとかないか? |
ルチル | それって大変じゃないかな。 |
ボンド | いや、大体の位置だけでいいよ。 |
とりあえずロビーナが地図を写し(プリーストだけに、写本には慣れてるのかね?)その後、各自目的の所へ向かった。 |
GM | じゃあソーサラーギルドから処理しよう。「何のご用ですか」と、受付嬢がにこにこしてる。 |
ルチル | ええと…冒険者の店の親父さんにかくかくしかじかという話を聞いたのですが。 |
GM | 「冒険者の店の店主さんの知り合いと言いますと…あ、カミールさんですね。なかなか評判のいい先生です」 |
ボンド | ルチルはその人に教わったことあんのかなあ? |
ルチル | ま、多分名前くらいは知ってるだろうな。 |
GM | 「では呼んでまいります」と受付嬢が言う。「廊下を行った、その右の部屋でお待ちください」 |
ルチル | じゃあ言われた通りにして。 |
GM | で、少し経ってからカミールさんがやって来た。 |
ルチル | やあこんにちわ。 |
GM | 「いやあ、話は聞いた」 |
ルチル | 実はこれなんですが、と言って本を見せる。 |
GM | 「ふむ」 |
その昔カミールが見つけて書庫に寄付した本は、同じ遺跡について書かれていたらしい。また、その遺跡に興味を持って調べていた魔術士がいた事、さらにここ二・三週間ほど彼の姿が見当たらない事などを話してくれた。 |
GM | 「バラーダという男で、なかなか将来有望な魔術士だったのだが」 |
ルチル | やばい。先を越されたかも知れない。 |
GM | 「彼をもし見つけたら、こちらに情報をよこしてほしい」 |
ルチル | はいはい。で、その本は彼が持って行ってしまったんですね。 |
GM | 「いくつかは残っていると思うが」と言って、カミールさんは書庫に入って行きます。 |
ルチル | あれ、本は一冊じゃないの? |
GM | いや、例の空中都市に関する本は数冊あったんだ。 |
ルチル | じゃあ書庫について行って一緒に探そう。 |
GM | えんえんと探しますと、すでにバラバラになりかけているような本が見つかった。 |
ルチル | 読めるよね。内容は? |
GM | さっきと同じような事が書いてあるけれど…最後に力の暴走で落ちた時、見事に上下ひっくり返るようにして落ちたと書かれてるよ。 |
ルチル | じゃあその空中都市にいた人って、みんな押し潰されたのかな。 |
GM | さらに、その空中都市には浮遊石がなかった代わりに人の精神力を動力として使っていたそうな。中に魔法陣を作り、そこに蛮族たちをたくさん乗せて精神力を吸い取っていたらしい。 |
ルチル | 六時間寝かせればまた再利用可能ってこと? |
GM | いや、ほとんど使い捨てだったらしい。 |
ルチル | やだなあ。そっか、精神力を使って飛んでたのか。 |
GM | というわけで、わかった事はこんなものですね。 |
ルチル | ちょっと気味の悪い事がわかっただけか。じゃ、どうもありがとうございました、と言って帰ろう。 |
GM | 「そうそう、バラーダを見かけたら必ず…」 |
ルチル | はい、わかりました。 |
…と 言う訳でこの続きは本誌でどうぞ。 |