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近況、というよりは映画話
 投稿者:永盛綾子  2001年02月01日 02時27分

TRA.メンバー有志で、押井守の新作映画「アヴァロン」を見てきました。ここの掲示板でウィザードリィ話が出ていた折ですし、いいタイミングかも。
今回もやっぱりというか何というか、犬&廃墟&銃撃線の基本コンボという感じでした。映像と音楽がかっこいいのなんの。
それにしても、近頃(アヤナミ以降?)は、ああいう生活感のないヒロインって流行りなのかな。
どうも押井守の文法では食うことは形而下の象徴であるようで、これまでの作でも「なんで?」と思うくらい食事シーンにこだわっている箇所がよく見られますが(立ち食いソバとか)…犬やスタンナーが物を食うシーンはかなりしつこく描写されるのに対し、アッシュが食事をする描写がほとんど無いのも意味のあることなのではないかと思います。
たまに料理してるかと思うとそれは自分用でなく犬のメシだし。あの犬が、彼女の「現実」の全てなのかも知れんなあ。

しかし演出なのはわかってるんだけど犬のメシがあんなに豪華っていうのもなんだかな(笑)。
というか、ふつう犬のメシに林檎入れますか?いや、あの場面で林檎が必要なのもわかるんだけど。

一介のウィズフリークとしても、ニヤリとできる箇所が満載でした。いまだにと言うかもはやと言うか、ウィザードリィは永遠の古典であるようです。
でも一般職ではレベル13で一人前だけど、ビショップに限ってはレベル12じゃあまだまだ使い物にならんと思うぞ…。と、つい先日までやっていたウィズ5で上記の事実に苦労させられた者のたわごと。

しかしこの映画、見に行った人の反応はおおむね良いのにどうも人の入りが良くないそうで。早くも打ち切りの館が出るかと囁かれているようです。
ここはひとつ、アヴァロンを救うためにリピーターになろう!
(というのは冗談にしても、近日中にもう一度見に行きたいものです。やはりあれは映画館の音響で見たい映画だ…)

映画と言えば、30日には極楽蜻蛉嬢といっしょに「ファンタジア2000」を見てきました。
私は前作のファンタジアがかなり好きなので、今回の作は期待というよりは「どんなもんかな?」という目で見ていたのですが。まあ「前作を越えてるほどではないけど、ファンタジアの名を汚すほど悪くもないな」という印象でした。
当初の構想ではファンタジアは次々と新しい作を制作する予定だったのだそうで、今までは実現していなかったその計画を初めて実行したのが今回の「2000」なのだとか。そう聞くと、前作があれほどの伝説的作品としての地位を確率してしまった今になって、それでも「ファンタジア続編計画」を実現しようという心意気は大したものだと思われます。
今までにも新ファンタジアを作るプロジェクトはいろいろ出ていたものの、多数のアイディアが没になり、その中にはダリやカイ・ニールセンによるものもあったそうです。
うーん、ニールセンの絵のファンタジアはぜひ見てみたかったなあ。

個人的には、クジラのとノアの箱船のが好き。
しかし、新作の映像に混ざって、前作のファンタジアから「魔法使いの弟子」がプログラムに入っているのですが。
何十年も前に制作された「魔法使いの弟子」が、CGを駆使した現代の映像と並べてもまったく色褪せて見えないことがたいへん印象的でした。だってあれ、第二次大戦中の作だよ…(苦笑)
手塚治氏は戦後にファンタジアを見た時「戦時中にこんなアニメを作る余裕のあった国とケンカして、日本が勝てるわけがないじゃないか!」と愕然としたそうですが、21世紀の我々にとってもあの映画は相変わらずの驚異であるようです。


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