05/7/13
「少女海賊ユーリ」についてのお知らせを更新。他に、絵をいくつか追加しました。
今回のトップ写真は、バルセロナのガウディ建築の代表として有名なカサ・バトリョです。
海をモチーフにしたデザインと言われており、なめらかな壁面や青色のタイル・
ガラスを駆使した装飾などは、確かに波や砂浜や貝を連想させます。
個人の邸宅で、数年前までは一般観光客が中に入れなかったようなのですが
(なので、古いガイドブックだと「内部見学はできない」と書いてあったりします)
現在は入場券を買って、一部の部屋を見学することができます。
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←二軒並んでいるうちの右側がカサ・バトリョ。
左は、(以前のトップ記事で少し言及した事がありますが)
カサ・アマトリェールといい、ガウディと同時代の
ジュゼッペ・プッチという建築家の作品です。 |
ガウディの建築は、不思議な外観や曲線的な構造が奇異に見られる事が多いようで、
建設当時からさんざん風刺漫画などで揶揄されていたようです。
しかし実際にこのカサ・バトリョの内部に入ってみると、ふんわりした曲線が意外に快くて
私は「ガウディの建物のどれかに住んでいい」と言われたら、カサ・バトリョに住みたいなあと思いました。
なんていうか、干したばかりのふかふかの布団にくるまっている感じ。
日本に帰ってきてからガウディの詳しい伝記の本(→こちら)を買って読んだのですけども、
この本の翻訳者の方も後書きで「カサ・バトリョに住んでみたいと思った」と書かれていて
なんだか親近感を感じてしまいました。
さて、「バルセロナでは聖ゲオルギウス(=聖ジョルディ)が建築装飾のモチーフになっているのを
よく見かける」という話を前々回のトップ記事に書きました。
そしてこのカサ・バトリョも、実はゲオルギウスの竜退治伝説をテーマにしているのだそうです。
鱗のある屋根はドラゴンの体を・その屋根を貫く十字型の煙突はドラゴンを倒したゲオルギウスの槍を・
いかにも仮面や骨のように見えるベランダと柱は、過去にドラゴンの犠牲になった騎士たちの
兜や骨を表しているとか。
…と、現地を案内してくれたMさんが話してくれたのですが、上記の伝記の本にもちゃんと同じ話が載っていました。
この解釈そのものはガウディ本人の言葉ではないようですけれども、前々回でお話したように
カタルーニャの人にとって聖ジョルディというのはとかく重要なモチーフなので
(そしてガウディは「自分はカタルーニャ人である」という意識をとても強く持っていた人ですから)
ガウディが実際にそう意図していた可能性は充分ありうる話だと思いました。
私はカサ・バトリョの外観は以前からいちおう知っていたのですが、
それがゲオルギウスの伝説と関連している…という話は今回初めて聞いたので
「そうなのか、面白いなあ!」と、とても感心してしまったわけです。
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