06/1/25
絵やWeb素材を更新しました。依然として巨像への恋心が止まりません。
ワンダのサントラを聴きつつ作業していると、どんなに一見不可能と思える困難も必ず乗り越えられる!
という気がしてくるのだけど、「アグロー!!」と叫びながら禁断の地へダッシュで失踪したくなる危険が…。
前回のトップではモンサンミッシェルの写真を載せましたが、モンサンミッシェルというのは
フランス語で「聖ミカエルの山」という意味で、大天使ミカエルゆかりの巡礼地です。
あの山の最も高い尖塔には黄金の大天使ミカエルの像が据えられていて、
晴れた日は遠くからでもその姿が金色に輝いているのがよく見えます。(一枚目の写真)
二枚目の写真は、その天使像のレプリカらしいです。島の建物の中に飾られていました。
聖ミカエルはカトリックの聖人の中でもたいへん人気があり、いろいろな伝説の中で大活躍しています。
人間ではなく天使という超常の存在であるためか、多面的な性質を持っていて
ある時は戦士の守護者・ある時は太陽や炎や光の天使、また「光・炎」という性質に因んで
放射線技師や菓子職人(火を使う仕事なので)の守護聖人とされる事もあるそうです。
更にミカエルにはもう一つ別の側面があるのですが、それはまた別の時にお話しすることにします。
以前に、「聖ジョルディがカタルーニャの守護聖人である」という話を書いた事もありますが。
このようにカトリックの世界では、さまざまな国や地域や日付や職業などに関して
「その分野の守護聖人はこの人」というのが設定されています。
(例えば画家の守護聖人は聖ルカなので、外国で「聖ルカのアカデミー」というと大抵は美術学校の名称です。
同様に「聖セシリア」と名がつく学校や団体は音楽関係である事が多かったりとか。)
さて。実はヨーロッパ諸国だけでなく「日本の守護聖人」というのもちゃんと決まっているのだそうで、
それがこの大天使ミカエルなのです。
どうしてミカエルが日本の守護聖人なのかと言うと、あの教科書に必ず載っている有名人・
フランシスコ・ザビエルのお陰です。
(子供の頃、教科書のこの人の肖像画にラクガキをして遊んだりしませんでしたか。私はやりました)
ザビエルが厳しい航海を経て、日本に到着したのが1549年の8月。
そして「日本にキリスト教を宣教してよい」という許可が出たのが同年の9月29日で、
この日はカトリックの典礼暦の上では聖ミカエルの祭日に当たります。
そのためザビエルさんが「大天使ミカエル様、極東のこの国の人々を末永くお守りください〜」
とかなんとかお祈りをして、「日本の守護聖人はミカエル」ということになったのだそうな。なんだかほのぼの。
でも日本という国は聖徳太子の時代から「日の出づる国」と呼ばれていましたし、
そもそも「日本」という漢字表記も「日のもとの国」という意味を持っていますから
炎や太陽の天使であるミカエルが日本の守護聖人…というのは、なかなか上手くできた話だなという気もします。
そういえばサッカーワールドカップで日本チームのマークになっているのも、太陽の象徴である三本足のカラスですね。
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